みなさんこんにちは、ライターのQuattroです。
猛暑がようやく過ぎ去り、ゴルフをするのにとても快適な時期がやって参りました。
ここから気温が下がる冬場までの間、なるべく多くラウンドを楽しみたいですよね。
しかし…!!
いわゆる“良い時期”のゴルフ場は予約が取りにくいうえにプレーフィーが高いのがネック。
コロナ禍の影響もあってゴルフ人気が再燃したせいか、数年前に比べて同時期のプレーフィーも高くなっているので、なおさら金銭的ハードルが高くなってきています。
そこでゴルファーが一度は考えること、それが「会員権の購入」です。
ちなみに私も色々検討した結果、先日某クラブのメンバーになりました。
そこで今回は全2回にわたり、「会員権のあれこれ」について筆者の実体験も踏まえながら解説したいと思います!
まず第1弾は「会員権の種類・購入方法」についてまとめてみましたので、最後までお付き合いください。
まずはゴルフ場の会員権の“種類”について。
一口に「会員権」と言っても、実は会員権には大きく分けて“3つ”のタイプのものがあるのです。
・預託金会員制
会員(メンバー)がクラブの理事会の承認を経て、ゴルフ場経営会社に一定の金額を預託金として納入し、施設優先的利用権を得る形態のことを指します。
この形態の場合、会員がゴルフ場の経営に直接関与することはできず、理事会や委員会とクラブの運営について協議しながらゴルフ場を運営していきます。
ちなみに、メンバーを辞める(会員権を返上する)場合は、預託金の返還を請求する権利があります。
現在では日本のゴルフ場の多くがこの形態を導入していますね。
・株主会員制
株主会員制とは、会員が株主としてクラブの経営(運営)会社に出資する形態を指します。クラブの「株主」になるわけですから、株主総会などを通してクラブ経営に参加する権利や利益配当を受けるがあります。また決算書類を見ることによりクラブの経営状態を把握することもできます。
株主会員制のゴルフ場は古くに設立されているところが多く、“名門”と呼ばれるゴルフ場が多いです。
(例)小金井カントリー倶楽部、千葉カントリークラブ
・社団法人会員制
社団法人とは公益のため設立され、営利を目的とせず『体育』の振興を目的としてゴルフ場組織がなされています。会員は社団法人の社員でもあり、 クラブのメンバーでもあり、ゴルフ場の運営に深くかかわる権利を持ちます。
こちらの形態をとるゴルフ場も株主会員制と同様に設立が古く、“名門”と言われるところが多いですね。
ちなみに、ほとんどの社団法人会員制ゴルフ場は、会員権の第三者への譲渡を認めてはいません。
(一部、親族への譲渡のみを認めるゴルフ場もあります)
会員になるためには、欠員がある程度出た時点で実施される補充会員の募集に応募する必要がありますが、既存会員の推薦など金銭面以外のハードルも多く、入会が非常に難しくなっています。
あくまで“ウワサ”ですが、誰もが知っている某大企業の社長が、とある名門クラブの入会を断られたなんて話も多く耳にします。
(例)霞ヶ関カンツリー倶楽部、東京ゴルフ倶楽部
まず大前提として、ゴルフ場の会員権はそのゴルフ場ごとに「数」が決まっています。
例えば、開場時にゴルフ場側が上限を100口として会員権を用意し、それがすべて売れてしまったとしましょう。この場合、ゴルフ場が新規に会員を募集する(上限を引き上げる)か既存のメンバーさんが自分の会員権を第三者に売却する、もしくはゴルフ場に退会を申し出るかしか新しいメンバーさんを受け入れることはあり得ないのです。
(退会の場合はゴルフ場が補充会員を募集するわけですね)
つまり会員権を「買う」には、既存のメンバーさんから購入するかゴルフ場の新規募集(もしくは補充募集)に応募するしかないということになります。
会員権を購入する際に購入する初期コストは「会員権の本体価格」と「名義変更料」の2つ。
前者は会員権を譲渡してくれる方に支払う金額(もしくは新規募集時にゴルフ場に支払う金額)、後者は既存のメンバーさんから会員権を購入する際にゴルフ場に支払う手数料となります。
「会員権の本体価格」はある意味でご自身が売却する際の資産価格であり、“時価”となります。イメージとしては不動産や株と一緒で、需要と供給のバランスによって常に値動きがあります。つまり、タイミングがよければ購入価格よりも高値で売却できる可能性もあるというわけです。
対して「名義変更料」はただの手数料ですので、本体価格のように資産性のあるものではありません。払ったら最後、返ってこないお金です。
そこで以下の2つの例を見比べてみましょう。
どちらも総額は同じ150万円ですが、①の会員権のほうが資産価値は高いわけです。つまり売却時の価格が①のほうが高くなる可能性が高いということになりますね。
もちろん「②のゴルフ場のほうが立地が良くてコースも良い!」ということであれば②を購入するという選択肢ももちろん間違いではありません
しかし、諸々の条件がほぼ同一であれば資産価値の高いゴルフ場の会員権を購入することを個人的にはおすすめしたいと思います。
次に、会員権の購入方法についてご紹介していきましょう。
日本ではこの方法が最も一般的であり、「会員権業者」とは会員権を売りたい人と買いたい人をマッチングする業者さんのことです。
多くの業者さんがそれぞれのホームページなどを持っていますので、そこから問い合わせて場所や金額などの条件を提示すれば、いくつか候補を提示してくれると思います。
譲渡金額は「売り手」と「買い手」の希望金額のマッチングによって決まり、上述したようにゴルフ場への名義変更料も当然発生します。
また、この購入方法の場合はこの「会員権業者に支払う手数料」も追加されますので、あらかじめ心得ておきましょう。
現在会員権を所有している方から直接買い受ける方法です。
業者を間に挟まないため、手数料を掛けずに購入することができます。
しかし、自分がメンバーになりたいゴルフ場の会員権を売ってくれる方を個人で探すのはなかなかの至難の業。価格交渉なども自分で行わなければならないため、一番手間がかかる購入方法と言っていいでしょう。
こちらも元の所有者から新たな所有者へ名義を書き換えるため、ゴルフ場への「名義変更料」の支払いが必要となります。
ゴルフ場が新規にメンバーを募集する際に購入する方法です。
既存のメンバーさんから会員権を買うわけではないので、名義変更料は発生しません。
新規募集は常に行っているわけではないので、会員権の購入を検討しているゴルフ場のホームページなどを細かくチェックする必要があります。
大きく分類すれば②の方法と同じですが、相続の場合は譲渡金額が0であるうえに、ゴルフ場によっては名義変更料も格安になります。
ある意味では一番お得にメンバーになれる方法と言えますね。
本稿では「会員権の種類・購入方法」についてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。
思ったよりも複雑だなと感じた方が多いのではないかと思います。
会員権の購入を検討される場合は上述した内容を参考にして頂き、ご自身にとって「どの種類の会員権をどの方法で購入するのがベストなのか」をしっかりと検討されたうえで最終的なジャッジをすることをおすすめ致します。
より詳しく知りたい方は、まず会員権業者さんに聞いてみるのが一番!
相談は無料で乗ってくれるところが多いですし、気軽に相談してみましょう!
次回の記事では「メンバーになってできることやメリット」についてご紹介したいと思いますので、乞うご期待。
文:ライター Quattro