パットは「Never up, never in(ネバーアップネバーイン)」ショートしたら入るものも入らないとよく言われます。一方でいたずらに強く打っても返しのパットを難しくしてしまいますので、結局のところはちょうど良いタッチで打つことが至上となります。
ところがパターを練習する機会があまりないアマチュアにとって距離感を磨くのはとても難しいことです。そんな時是非試してほしいのがこの「おもかるボール」です。これを使うだけで弱気の人も、強気すぎる人も丁度いいタッチを覚えることが出来ちゃうのです。
「おもかるボール」とは重いボールと軽いボールがセットになった練習用のボールです。重い方は100gで通常のボールの2倍以上、軽い方は25gで通常の約半分、うまく異なる素材で作ることで実現しているそうです。“なんだそんなものか”と思うなかれ、いざ打ってみると重い方は根っこでも生えているのかと思うくらいドシっとした打感、軽い方はマシュマロでも叩いているかのような打感です。それではこれをどう使うと良いのか、いくつか商品の説明欄に載ってない方法をご紹介したいと思います。
①軽いボールを打った後に普通のボールを打つ
軽いボールは打ち出される初速は速くなりやすいですが、ボール自体が軽く勢いが弱いので芝生の抵抗ですぐに止まってしまいます。なので、少し強めに打たないと狙った距離を転がすことが出来ません。しばらく打ったあとに、ふつうのボールを打つと打感が固く感じてしっかりヒットする感覚を得られるとともに少しいつもよりも強く転がることでしょう。この練習はついつい弱気のタッチになってしまう人に向いています。
②重いボールを打った後に普通のボールを打つ
重いボールは動かすこと自体にたくさんの力が必要なので初速は遅くなりやすいですが、勢いが強く芝生を押し倒しながら強く進みますので予想以上に前へ転がります。これをしばらく打つと、ふつうのボールの打感が柔らかく感じるとともに少し優しく打てるようになります。この練習は強気で打ちすぎてしまう人に向いています。
③重いボールをオフセンターで打つ
どんなクラブでもボールを芯ではない場所で打つと「ギア効果」が働きます。例えば芯よりも外側(トー寄り)でヒットするとフェースは開き、内側(ヒール寄り)でヒットするとフェースは閉じます。これがどれくらい発生するかはそのクラブの設計によって多少の差があるのですが、必ず発生するものです。ゴルフ経験者であればあるほど、このオフセンターヒットした際に手の中でグリップが回る感触が気持ち悪く力が抜けてしまうことがあります。すると、ギア効果を助長して一層ボールは本来狙った方向よりもズレて転がってしまうのです。
重いボールでわざとオフセンターヒットをさせるとギア効果をキツく感じますので、これをある程度抑えるには普段よりも少し強くグリップする必要があります。しばらく繰り返した後でふつうのボールを打つと、少しくらいオフセンターヒットしてもヘッドがブレず、ボールをまっすぐ転がしやすくなります。ボールが真っすぐ転がるということは先ほど同様、狙った距離を転がすことができるということでもあるのです。
ということで今回は簡単にできる練習方法を3つご紹介しましたが、きっと他にも方法を編み出すことができる可能性を秘めていると思います。何より、「ボール」であるゆえに持ち運びしやすく重い方と軽い方合わせて普通のボール2個分程度なので常にゴルフバッグに入れておいても全く苦にはなりません。
意外と練習器具はかさばるのが嫌でだんだん使わなくなってしまうことが多いのですが、このおもかるボールについては長く使うことできる数少ないアイテムだと思います!是非一度お試しあれっ
文:ライター アッキー永井