3月末には男子ツアー開幕を迎え、もう3戦目(ISPS HANDA CHAMPIONSHIP)が終わろうとしています。今回は試合会場である石岡ゴルフ倶楽部内のとある部屋からこの記事を書いておりますが、毎朝選手達の練習風景をコッソリのぞき見しております。「あんな風にビシっとスパっとクラブを振ることが出来たら気持ちいいだろうなぁ!」と心底思うものです。
速く振ろうと思うほどに力が入ってしまうという人は少なくないと思いますが、そんな方にとっておきの練習器具『UTERU(ウテル)フレループ』についてご紹介いたします。
アマチュアとプロで圧倒的に違うのは「力感」です。力の入りすぎというのは良く耳にすると思いますが、とくに腕部の力みが良くありません。しっかり軸回転をするには体幹部の力は必要なので、全身ふにゃふにゃですと体がブレてしまって速く振れません。体の中心はキュっと締めつつ、肩から下はリラックスさせないとクラブが動かなくなってしまってヘッドスピードが落ちてしまうのです。クラブが動くというのはつまり重力や遠心力がかかったときに、腕が引っ張られて肘が伸びたり、前腕が返ることでリリース動作が完了するということです。
さて今回紹介するUTERUはどういったものかと言うと、簡単に言えばアイアンのシャフトがカーブしていて、通常よりも重心のズレを感じやすい構造になっています。重心がずれていると何が起こるかと言うと、クラブが縦方向と横方向両方に向かって回転しようとする力が強まります。
つまり、手首が伸びていく動きや前腕がローテーションする動きが促されるのです。この力が通常のクラブよりも極端に強いため使い続けていると力みが抜けていくのです。すると結果的にはボールが捕まりやすくなり、しっかり番手通りの距離が出せるようになるわけです。
まずはクラブが返ろうとする力を感じるため、クラブを優しく持ってハーフスイングの幅で揺さぶってみましょう。するとクラブが勝手に回転しようとするのを感じるはずです。逆にギュッと握ると動きが止まってしまうのもわかると思います。次に、ハーフスイングの高さまで上げたクラブをそのままクラブの傾きに沿ってトップまで上げたところが概ね理想的な形となります。
これらの動きを繋げてスムーズになるまで連続素振りを行います。すると、クラブに任せてローテーションやリリースがされてもクラブヘッドが安定して同じラインをなぞって動くのが確認できるはずです。しばらく繰り返して自信が付いたら実際のボールを打ってみましょう。
最初はクラブを構えた時の見た目に違和感があり、当てようとしてしまうかもしれません。できるだけ目から入る情報は無視して、クラブの動きたいままに振ってインパクトしてみましょう。そうするとフォローでは適度に腕がローテーションし、球はやや捕まった良い球が打てることに気づくはずです。
実はこのような力は通常のクラブを使っても発生しています。ただ、それが弱いので感じにくいですがこの「UTERU(ウテル)」を使用した後だと感覚が鋭くなってクラブを正しく使いこなすことが出来るようになるのです。アイアンのみならず、ウッド類も飛ばないだとか右に曲がってしまうという悩みがある方には相性バツグン!何よりバッグに入ってるとちょっとカッコいい?かもしれません。
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文:ライター アッキー永井