みなさんこんにちは、ライターのQuattroです。
今回のお題は「ウェッジのセッティング」について。
ウェッジのセッティングってね、プロ・アマを問わず本当に大事なんですよ。
特にアマチュアゴルファーにとって、ウェッジショットはスコアメイクの最重要ポイントであると言っても過言ではありません。
なぜなら!!我々アマチュアゴルファーの“パーオン率”というのはとっても低いわけですよ。
具体的な数字の話をしてみましょう。プロゴルファーのパーオン率が6~7割であるのに対し、平均スコア90前後のアマチュアのパーオン率は3割を切ります。ホール数にしてパーオンするのは3~4ホール、つまり最低でも18ホール中14ホールはおそらく100ヤード以内のアプローチショットでグリーンを狙うことになるのです。
つまりこの100ヤード以内のウェッジショットをどこまでピンに寄せられるか(レベルによっては確実に1打でグリーンに乗せられるか)がスコアメイクにとっての生命線になるわけです。
しかしながら、ドライバーの新製品には目がないのにウェッジセッティングには無頓着…なんて方、実は結構いらっしゃいます。
(「ドキッ」とした方も多いのでは??笑)
もちろん新たなテクノロジーが搭載され、メーカー側も大々的にプロモーションをするドライバーに興味の矛先が向いてしまう気持ちは大いに理解できます。
ですが!!上述した通りスコアメイクの生命線は「ショートゲーム」。
我々アマチュアこそウェッジに対して強いこだわりを持たねばならないのです!!
そこで今回は「スコアアップにつながるウェッジのセッティングについて」お話してみたいと思いますので、是非最後までお付き合いください。
そもそもですが、なぜ現代ゴルフにおいてウェッジの本数が再考されなければならないのかという話ですが、理由は大きく以下の2つかと思います。
・アイアンのストロングロフト化
古くをたどれば昔のPWのロフトは50°ほど。
そこから時を経るごとにアイアンのストロングロフト化が進み、PWのロフトは43~46°ぐらいが一般的になってきました。昔のロフトから考えると、1~2番手分ぐらい立ってきていることに加え、テクノロジーの進化により、現代のアイアンはロフト以上に飛距離を出しやすいクラブになってきています。
そこで飛距離の階段を適正にするため、50°前後の新たなギャップウェッジの必要性が出てきたというわけです。
・ボールにスピンが掛けづらくなった
細かい話は省きますが、ボールのカバー素材がバラタからソリッドウレタンに変わったことと、ウェッジの溝規制がアプローチでボールにスピンをかけることを以前に比べて困難にしました。
そこで、より高いボールでグリーンに止めていくため、ハイロフトのウェッジが必要になってきたことも、セットの中にウェッジの本数を増やさなければならなくなってきた一因と言えます。
インターネットや購入時のカタログを参考にPWのロフトを確認し、そこからフルショットで10~15ヤード刻みになるようにその下の番手のロフトピッチを決めていきます。この際、いわゆる“単品ウェッジ”ではなく、アイアンセットの“AW”をチョイスするのもアリ。スピン性能は単品ウェッジに劣りますが、安定性とミスへの寛容性は格段にセットのAWのほうが上になりますので、アプローチの計算がしやすくなります。
また、一般的なアマチュアにとっては56°ぐらいまでが比較的簡単に扱えるウェッジになりますので、一番寝ているウェッジはこれぐらいのロフトを目処にするとよいかと思います。
中級者以上で「フワッと上げてグリーンに止める球を打ちたい!」という方はここからさらに60°前後のウェッジを入れることも一つのオプションです。
我々アマチュアはプロと比べて芝からの練習量を確保することが難しいため、自身の技量でアプローチの技を磨いていくのは非常にハードルが高い。
そこでウェッジの本数を増やし、自分ではなく“クラブに”球質のコントロールをしてもらう、というように考えるのが合理的というわけです。一つの打ち方を極めれば、クラブを変更するだけでキャリーとランのバランスを調整することができますので、練習量が少なくても現場(ラウンド)での対応力を上げることができますよね。
また、クラブに求める役割を“一つだけ”に特化させた「〇〇専用ウェッジ」をセッティングに入れるのも一つの考え方です。
具体的には、バンカー専用、ランニングアプローチ専用(チッパー含む)、ロブショット専用、、、などですね。
アマチュアゴルファーのスコアメイクにとって重要なことは、100点のショットを打つことではありません。30点以下のショットを打たず、常に60~70点のショットを打ち続けられることのほうがよっぽど大事なわけです。
そこで自分が30点以下のショットを打ちやすいシチュエーションに対し、“秘密兵器”的に特化型のウェッジを導入する選択は大いにアリだと思います。用途を限定したウェッジはそれ以外の使い方をしないのでミスが少なくなるのもメリットですね。
(筆者使用の62°のウェッジ、ロブショット専用です)
今回はウェッジセッティングの考え方についてまとめてみましたがいかがでしたしょうか。
上述した通り、ショートゲームはアマチュアゴルファーのスコアメイクにおける生命線であると同時に、練習がなかなかできないパートのひとつでもあります。
この矛盾する問題を解決してくれるのが道具(クラブ)の力なんです。
よりシンプルに、より自信を持ってアプローチショットができるウェッジセッティングにすることで、あなたのゴルフがグッと楽になるかもしれませんよ!!
是非ご一考あれ。
文:ライター Quattro