プレー中のゴルフコースでの水域などで見られることがよくある、赤か黄色で標示されている区域を総称してペナルティエリア(規則17)といいます。表示は色の通りレッドペナルティーエリアと、イエローペナルティーエリアの2つのペナルティエリアがあります。ペナルティーエリアとはその中に球が入った場合に紛失しそうになったり、またはプレー不能となったりしそうなエリアを、あらかじめ委員会が特別規則を設定しているエリアのことをいいます。
今回はそんなペナルティエリアで起こり得る処置の仕方についてお話していきましょう!
球がペナルティーエリアにある池に入った時には、水の音が聞こえたり波紋が出たりしますよね。このようにペナルティーエリアに球が確実に入ったことが確認できた場合は、球自体が見つからなくてもその証拠に基づいて、1罰打で基点を推定し、救済を受けることができます。(規則17)
もし、事実的な証拠がなく、3分以内に球を見つけることができなければ、紛失球として1罰打を加え、最後に球を打った場所からプレーします。これを、ストロークと距離の処置といいます。(規則18)
また、球が見つかった場合では、球の1部が少しでもペナルティーエリアの中に入っていれば、その球はペナルティーエリアの中の球となりますので処置の仕方に注意が必要です。(規則17)ペナルティーエリアでは、罰なしでそのままで打つか、1罰打でペナルティーエリアの外からプレーする救済を受けることができます。プレーできそうな場合は、罰なしでそのままプレーすることができます。昔と違って、ペナルティエリア内の地面や水にクラブをソールしてもOKです。ですから、素振りで地面に触れても罰はありません。また、葉っぱや石といったルースインペディメントを取り除くこともできますよ!
イエローペナルティーエリアの場合
①最後に球を打った場所に戻ってプレーする(ストロークと距離の処置(規則18.2)
注・2023年からルール改正あり
②後方線上の救済(規則17.1)
球が最後にイエローペナルティーエリアの緑を横切ったと推定した地点を通る基準線上の地点とホールを結んだ後方線上に膝下から球をドロップします(距離の制限はありません)。ドロップした球がコース上に触れた箇所からどの方向に転がっても1クラブレングスの範囲が救済エリアとなります。昨年までは基点から少しでもホールに近づいてしまうと再ドロップでしたが2023年から罰ありの救済における救済エリアでは、ドロップした球がホールに近づいても1クラブレングス以内でしたらインプレーとなりますのでしっかり確認しておきましょう。
レッドペナルティエリアの場合
①最後に球を打った場所に戻ってプレーする(ストロークと距離の処置(規則18.2)
②後方線上の救済(規則17.1)
③ラテラル救済(規則17.1)
球が最後にレッドペナルティーエリアの緑を横切ったと推定した地点を基点とし、基点エリアはホールに近づかず、2クラブレングス以内のエリアにドロップします。この救済はレッドペナルティエリアのみの処置になります。
ジェネラルエリアで救済が受けられる以下の3つの状況はペナルティエリアに入ってしまうと救済を受けることのできなくなってしまいますので覚えておきましょう。
①修理地や、動かせない障害物といったような異常なコース状態による障害からの救済(規則16.1)
②地面にくい混んでいる球に救済(規則16.3)
③アンプレヤブルの救済(規則19)
寒い季節、練習以外にもこういった救済の処置を覚えておくとゲームがスムーズになります。
是非参考になさってください!
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文:ライター 大谷奈千代