アマチュアゴルファーにおいてアプローチの練習はパターの次におろそかになりがちです。
トップアマチュアでもパーオン率は60%程度ですから、アベレージゴルファーにおいては50%を下回ることでしょう。
そうなると、最低でも18ホール中9ホールはアプローチをすることになろうかと思います。やはりこの9回のアプローチで何回「寄せワン」または「寄せツー」が取れるかがスコアメークの鍵となってくるのは間違いありません。
ということで今回は、より簡単にアプローチでカップに寄せるための「クラブ選択」についてお話したいと思います。
<目次>
1.52度(AW)と58度(SW)の違い
2.使い分けの考え方
3.実践クイズ
4.オススメのウェッジ
さて、52度と58度の違いは文字通りロフトが違うので飛距離、球の高さ、そしてスピン量が違います。
特にこの球の高さとスピン量というのが使い分けにおいて重要項目になってきます。
また58度の方がバンカーでも使用することを想定してソール幅が広く、かつバンス角のバリエーションも多いです。
そもそもなぜウェッジだけ角度で呼ぶのかというと、その昔はアイアンセットにもピッチングウェッジ以下の番手がセットで販売されていました。
今でももちろんウェッジがPW、AW、SWとフルセットになっているクラブあります。
しかし、より様々な状況に対応できることを求めた結果アイアンの形ではなくウェッジ特有のデザインの方が使い勝手が良いため「単品ウェッジ」が浸透したわけです。
ただ、単品ウェッジを取り入れるにしてもPWのロフトからちょうど良い飛距離の階段を作らないといけないため、細かく角度の異なるウェッジが存在するというわけです。
その中でも52度と58度と言うのは定番、なぜならPWが47度~48度くらいで作られているケースが多かったからです。
アプローチで使う場合は第一に考えるのはどれくらいキャリーさせたいかということです。
基本的にたくさんキャリーさせたければ58度、そうでない場合は52度ということになります。
打ち方による影響はありますが58度がキャリー7割、ラン3割だとしたら52度はキャリー5割、ラン5割くらいになるイメージです。
次に、どんな場合にキャリーをさせたいか、逆にどんな場合にランを多めにしたいかを考えていきましょう。
以下にまとめてみましたので参考にしてみてください。
■打った先の状況別クラブ選択
【ボールからエッジまでが遠い場合 58度】
グリーン面までしっかりキャリーさせないと手前の芝生で勢いが落ちてしまうので58度。
【ボールからエッジまでが近い場合 52度】
オンするまでに障害物がない状況なのでピンが極端に近く無い限り52度で転がす。
【グリーンが登っている場合 52度】
オンしてからあまり転がらず途中で止まってしまうので52度でしっかり転がす。
【グリーンが平ら / 下っている場合 58度】
オンしてからよく転がるので高さとスピン量のある58度が良い。
■打つ場所の状況別クラブ選択
【登り傾斜にボールがある場合 52度】
ふつうに構えるとロフトは増えますので予めロフトが少ない方の52度を選択することで丁度よい高さで打てます。
【下り傾斜にボールがある場合 58度】
ふつうに構えるとロフトは減りますので予めロフトが多い方の58度を選択することで丁度よい高さで打てます。
【短いバンカーショット場合 58度】
ピンまでが近い場合はとにかく脱出することを優先。高さが出しやすい58度打ちましょう。
【長いバンカーショット 52度/58度】
ピンまでの距離が遠いときはバンカーでも52度で打った方がランが出て良い。しかし、アゴが高い場合は脱出することを優先して58度を選択しましょう。
いかがでしょう。大よその使い分けについてご理解いただけたでしょうか。
とはいえ、実際にはもっと複合的なシチュエーションも多々ありますのでこれをベースにミックスして考える必要があります。
状況を判断して、すぐに正しいクラブを選択するには頭の回転がスムーズにいくまで訓練が必要です。
一つ一つのショットに対して丁寧に取り組んで経験値を積んでいくと良いでしょう。
ここで実践クイズです!
ゴルフにおいて正解はありませんが、基本的な考え方をもとにして答えを導いてみましょう。
実際に同じようなシチュエーションになった場合、クラブ選択肢の参考になると思います。
Q1
ピンまで20y、エッジまでは2yで地面はフラットです。どちらを選択しますか?
Q2
ピンまで10y、エッジまでは5yで地面はフラットです。どちらを選択しますか?
Q3
ピンまで30y、エッジまでは20yで地面は登りです。どちらを選択しますか?
Q 1 :52度 Q2:58度 Q3:52度
アイアンセットのAWやSWから単品ウェッジのチャレンジする方、今のウェッジを買い換え検討中の方にもおすすめなのがタイトリストから出ている「ボーケイ」シリーズ。
ボブ・ボーケイ氏がツアー最前線のフィードバックを取り入れながら自らの手で設計を行い、プレーヤーのフィーリングを最大限に表現できるように作られています。
そのSMシリーズはついに「9」を迎え、これまでにない完成度になっています。
ボーケイシリーズの良さはそのバリエーション。
ロフト角はもちろん、バンス角やソールのタイプも豊富で自分のプレースタイルに合ったものを選ぶことが出来ます。
昔のプロはソールが好みの形になるまで自分でグラインダーという機械で削っていたそうですが、そんなことをしなくても初めから打ちやすい形に作られているのがボーケイシリーズ。
是非これを機にバッグインしてみてくださいね!
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文:ライター アッキー永井