「よしそろそろ本気でゴルフが上手になりたい!」そう思って練習場に通い詰めたら腰が痛くて心が折れてしまった。なんて方は少なくないはずです。楽しいゴルフの為にも、長期的なスキルアップのためにも体を痛めないというのはスポーツの基本です。今回はゴルファーのための腰痛対策についてお伝えしていきたいと思います。(既に痛みがあるという方はまずは病院へ行きましょう。)
腰痛自体には様々なタイプがあり、現代の医学をもってしてもその全てを把握できてはいないとされています。ですから今回はあくまで一般的なゴルファーの例をご紹介させていただきます。
■ゴルフスイングは意外とダイナミック
ゴルフと言うとちょっとオシャレで優雅なイメージかもしれませんが、実はスイング動作は全身を使ったダイナミックな動きです。特に体幹部分というのは伸びたり縮んだり、捻じったり反ったりと3次元に負荷をかけますので、普段から運動していない人がいきなりフルパワーでスイングをすると筋肉を傷めてしまうのです。例えば劣化した輪ゴムを急に伸ばすとパチンと切れてしまうことありますよね、これは人間で言うところの「肉離れ」です。
■ゴルフスイングは左右非対称
右利きなら左へ、左利きなら右へゴルフクラブを振り続けるため重なる練習やラウンドで徐々に体のバランスが崩れてしまったり、片側の筋肉にばかり負担が溜まることで痛みに繋がってしまうことがあります。また、バックスイングよりも振り下ろしたあとの方がクラブのスピードが速いので振り終えるタイミングで痛めてしまう人も少なくないようです。
■アマチュアゴルファーの9割はケア不足
一流のアスリートほどプレーのあとのケアを大事にしています。本来は練習1に対してケア1をしないといけないとさえ言われているほどです。もちろんこれは選手らのように体を酷使しているケースなので、アマチュアの場合はせめてその半分でも良いのでケアをしたいところです。最近はコロナ禍もあってプレー後はお会計をして速やかに帰宅、涼しい部屋で一休みというのがルーティン化していると思われます。筋肉が固まってしまう前にストレッチやアイシング、またはマッサージや整体に行くとダメージの軽減にも疲労回復につながるでしょう。
とにかく大事なのは何もしないよりも、出来ることから始めるということ。何か1つでも良いので取り組んでみましょう。
「プレー前のストレッチは不可欠」
ゴルフで一番使う筋肉はいわゆる大きな筋肉。太ももの大腿四頭筋やハムストリング、おしりの臀筋群、背中の広背筋や脊柱起立筋、腰方形筋、肩周りの僧帽筋や菱形筋です。いくつか代表的なストレッチを紹介しますのでプレー前にやってみてください。どれもゴルフウェアを着たまま、立ったままできるものなのでお薦めです。
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PGAツアー選手のように体を大きく捻じってインパクトで解放し、爆発的なスピードを出したい!とはきっと誰しもが思うことでしょう。でもそんな彼らでさえ怪我することがあるのです。身体を捻転させることで筋肉を大きく引き伸ばすことで強烈な収縮力を生むことが出来る一方で負担もすさまじいことをお忘れなく。例えばバックスイングでは少し左ひざを前に出して股関節を使うことで下半身と上半身のねじれを減らすことが出来ますので、体幹のねじれを減らすことが出来ます。腰の左右へのスウェイを減らせば背中が反る動きを減らせますのでこれも腰を痛めるのを回避することに繋がります。
もし腰痛を感じたら基本的には安静にすることです。日常に支障が出るのであればまず行くのは病院(整形外科など)です。マッサージや整体ではありません。
本来、何か症状を「診断」する行為というのは法律的に医療行為の一部であり、それを許されているのは医師だけです。もし痛みの具合や種類が個人的に経験があり骨や関節の損傷でないことが分かるのであればご自身の判断でマッサージや整体に頼るのも悪いことではないでしょう。自分の体は一生モノ、横着せず大事をとってまずは医師にかかることをお薦めいたします。
以上、今回はゴルファー向け腰痛対策について書かせていただきました!やっぱりゴルフするなら万全な健康体でやってこそです。腰痛の原因と対策をしっかり把握して残る2021年もEnjoy Golf!
文:ライター アッキー永井(永井 研史)
資格:NESTA PFT(パーソナルフィットネストレーナー)
JGFO認定トレーナー
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