さあいよいよゴルフのベストシーズン到来!まだまだ新型コロナウイルスの影響が残る世の中ではありますので、エチケットに気を付けながらゴルフを満喫しちゃいましょう。
さて、今回は誰しもが一度は苦しむドライバーのスライスについてのお話です。
これだけ多くの人が同じ悩みを持つということは、裏を返せば同じ願望があるということ。
同じ願望があるからこそ似た動作を行ってしまいそれがミスへと繋がるわけですね。ではその「同じ願望」とはなんでしょうか?
ズバリ“飛距離”です。皮肉にも多くの悩みはこの飛距離を追求するゴルファーの純粋な願いから生まれているのです!
ということで今回はドライバーのスライスに悩む人がやりがちなこと3つと、その改善方法について書いていきたいと思います。
『押し込み型スライス』
押し込み型スライスとは、インパクトゾーンで手がターゲット方向に動くことでフェースが開いてしまい、ボールが右に飛び出してさらに右に曲がってしまうものです。ゴルフ用語では「プッシュスライス」とも呼びます。
飛距離と方向性を担保したくて、ついつい手をターゲット方向に押し込みたい気持ちが出てしまうものです。
しかし、ドライバーのヘッドというのはフェース面からだいぶ後方に重心があります。手元はグリップ、シャフト、そしてヘッドの付け根(ネック)部分に繋がります。手元を真っすぐターゲット方向へ動かそうとすればするほど、ヘッドの重心は後ろへ回り込もうとするため、かえってフェースが開いてしまうのです。
ではどうするか?もっとヘッドの重心に遠心力をかけるのです。クラブがターゲット方向に進んでいくのは自分が軸回転することで起きるもので、決して手を押し込む必要はないのです。体を回してヘッドに遠心力がかかれば、重心は遠ざかろうとするので徐々にフェースは閉じていく方向へ向かうのです。手は体の前、体の軸が左にズレないように気を付けながらヘッドが遠心力で重くなっていくのを感じられるように素振りをしましょう!
『すくい打ちスライス』
すくい打ちスライスとは、インパクトゾーンで手首をひっぱたくように動かすことで、フェースが開いたり急激にヘッドがインサイドへ動くことでスライス回転が入ってしまうものです。
手首とスイング軌道の関係についてはまず右手首を目の前に出して確かめてみると良いでしょう。
例えば、手を甲側へ折るとクラブは後ろに残ります。手首を真っすぐにするとクラブは自分から一番遠ざかります。そして手のひら側へ折ると体の左サイドの内側にクラブは移動します。
つまり、手のひら側へ折れるということはアウトサイドイン軌道へ向かうということなのです。
このアウトサイドイン軌道の途中でボールを捉えるとボールにはスライス回転が入ってしまうのです。
多くの場合はボールを上げたい気持ちであったり、ドライバーゆえにボールを左足寄りにティーアップして、そこにヘッドを向かわせようとして手首を使ってしまったりすることによるものです。
どうしたらいいかと言うと、例えばテニスや卓球のスイングのように、あまり右手首の角度を変えずにインパクトを迎えると良いでしょう。
または、子どもに下投げでボールをパスするイメージでも良いでしょう。この少しだけ右手首が甲側におれた形でインパクトを迎えるというのがポイントです。
『体開き型スライス』
体開き型スライスとは、ダウンスイングで急に上半身が左へ回ってしまい、あとからクラブが降りてくるためにアウトサイドイン軌道になりスライスしてしまうものです。
これも原因は飛距離の追求で、体を素早く回転させようという思いが上半身を過剰に動かしてしまうのです。
体の周りにあるクラブの通り道を面状に描いたものを「スイングプレーン」と呼ぶことがありますが、体を開くとこのスイングプレーンが急激に左を向くので、アウトサイドインでボールを打ってしまい、スライスするのです。
対策としては、切り返しの時に胸の向きを後方に向けたまま重力に任せて腕を振り下ろすことです。
体の開きが早いというのは言い換えればクラブが降りてくるのが遅いということ。降りてくるのが遅いからアウトから入るのです。
ですから、あえて体の開きをおさえることで腕が振られる時間を作ってやると、インサイドアウト軌道で打つことができ、ボールにはドロー回転がかかるようになります!
いかがだったでしょうか?
スライスに悩む方の多くは以上の3つのどれかに当てはまる可能性が高いです。
是非一度ご自身のスイングをチェックしてみてくださいね!
文:ライター アッキー永井