人間が活動するための筋肉や脳を動かす主なエネルギー源となるのが「糖質」です。
糖質制限など、糖質は避けるべき…とよく聞きますが、糖質は体を動かすための大切なエネルギー源です。
糖質は炭水化物と言われることもありますが、炭水化物には糖質と食物繊維の両方が含まれています。
食物繊維は体内には吸収されないので、エネルギー源としての炭水化物は糖質ということになります。エネルギー源として使われる栄養素には脂質や、場合によっては筋肉中のタンパク質が分解され使われることもありますが、スポーツ選手のエネルギー源の中心となるのは糖質です!
糖質は、体内での消化・吸収という複雑なプロセスにおいて、早い段階からエネルギー源として使え、また時差で力を発揮し続けます。
糖質の分類
糖質は分子が1つの単糖類と、分子が2つの二糖類それ以上の多糖類に分類されます。
1.分子が一つの単糖類
食べた後スピーディーに消化吸収されるので、競技開始直前のエネルギー源に適しています。
2.分子が2つ以上ある二糖類や多糖類
消化吸収に時間がかかるので、時間差でエネルギー源として活躍します。
もちろん、脂質やタンパク質も大切なエネルギー源ですが、消化・吸収に時間がかかってしまいます。高いパフォーマンスを発揮するためには速効性があるだけではなく、長時間運動をしていてもスタミナ不足になりにくい糖質を上手に摂取していきましょう!
糖質の摂取量
1日あたり必要な糖質の摂取目安は
・ランニングなど持久トレーニングを1日1時間程度、または週に2.3回程度行なっている場合→ 5 ~ 7g
・毎日運動を行っている、もしくは毎日1時間以上走り込みなどをしている場合→ 6 ~ 10g
運動量の違いと、競技によって異なりますが、1日に4~6時間以上のハードなトレーニングから回復するためには、1日に体重1kgあたり10~12gの糖質の摂取が理想とされています。
お茶碗一杯(約150g)のご飯に含まれる糖質量は55g程度ですので、必要量をチェックしてみましょう!
計算式はこちら!
体重(kg)×体重1kgあたりの必要糖質量(g)
↓
例えば…
50kgの人が一日歩いてゴルフプレー(4時間30分)をするとして
50kg×8g~10g=400g~500g
となり、およそ400 ~500gの糖質が必要ということになります!
トレーニングなどが入ってくるとより必要になってきますね!
プレー当日はお茶碗一杯55gだとして、およそ9杯分の糖質を上手に摂取することがプレーのパフォーマンス向上に繋がります!
ちなみに、糖質は胃腸で分解されるとその後さらにブドウ糖に分解され、全身の筋肉と肝臓に送られます。そして、使われなかった糖質はグリコーゲンとして筋肉・肝臓に蓄えられます。グリコーゲンがエネルギーとして使われる時は再びブドウ糖となり、使われた後は水と二酸化炭素になって排出されます!
ゴルフと糖質
カートに乗ってプレーする時など、エネルギー消費量がそれ程多くない場合でも集中力の維持は大切なポイントです。
脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖(糖質)です。
糖質が不足すると集中力と脳にどの様な影響があるでしょう?
頭がボーッとした症状が現れてしまうと、注意不足からの怪我まで起こしかねません!
集中力を保つためにも、糖質(ブドウ糖質)を確保し、血糖値を保つことが大切です。必要な糖質を摂取して、グリコーゲンが不足しない様にしましょう!
また、競技としてコンディションを整える為の朝食時間の理想は、スタートの3時間半前に食べ終えます。
なかなか難しいですね!最低でもスタートの30分前までに食事をすませておくようにしましょう。
スタート直前ではおにぎりやパンより、果物をおすすめします。
ブドウ糖や砂糖は血糖値を上昇させ、運動時に反動で血糖値を低下させてしまいますが、果物に含まれる果糖は比較的血糖値を上げにくく、低血糖のリスクが少ないのです。
糖質摂取は疲労の原因になることもありますので、スポーツドリンク、飴などで、摂取することを心がけましょう。
また、糖質は必要以上に摂取すると中性脂肪として蓄えられる一方摂取量が少なすぎるとエネルギー不足による体力の低下など様々な体の不調へ繋がってしまうので、必要量とタイミングを知ることが大切です!
まとめ
糖質(ブドウ糖)は脳の唯一のエネルギー源なので、集中力と繋がっています。
また空腹状態が続くと回復力が低下してしまうので、プレー当日の早めの朝食で糖質を摂取しておきたいですね!
糖質が不足してしまうと、長時間のトレーニング・運動に耐えられなくなり、結果としてより良いパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。
糖質を避けがちですが、役割を知り、上手に摂取していきましょう!