運動中、酸素を多く消費する際に鉄分も多く必要となります。また、発汗により鉄分が失われると、消費された量と同等の鉄分やたんぱく質を食事から摂取できていないと貧血が起きてしまいます。
体に酸素運ぶヘモグロビンについて
ヘモグロビンは鉄を含む『ヘム』という色素と、たんぱく質を含む『グロビン』が結合してできています。
これが、赤血球の中で酸素と結合して全身に運ばれていくので、ヘモグロビンは私たちの身体の隅々まで酸素を運ぶ重要な働きをしています!
そんな大切なヘモグロビンが減少してしまうと、体内に酸素が運ばれなくなってしまい、持久力が低下してしまいます。
赤血球やヘモグロビンが少なくなると…
酸素を運ぶヘモグロビンが不足すると、呼吸で取り込んだ酸素が利用できなくなってしまい、低酸素状態になってしまいます。
低酸素状態では脳に十分な酸素が行き渡らなくなってしまう為、軽い運動であっても頭痛、めまい、立ちくらみ、ふらつき、眠気、倦怠感といった症状が起こります。
そして、体は低酸素状態を改善する為、酸素を多く運ぼうと血流を速くするので、軽い運動でも心肺機能に負担がかかり、心拍数が多くなって動悸や息切れが起きてしまいます。
こうなると、持久力の低下や疲労感からパフォーマンスを著しく低下させるという負のスパイラルに陥ってしまいます。
さらに鉄分不足が長期的に続いた場合、舌炎や爪の変形、食欲不振などがあげられます。食欲不振は体調不良へ繋がり、日常生活の支障をきたしかねません。
鉄分不足におけるプレーへの影響
ゴルフプレーでは、パフォーマンスを発揮するスキルと自然とコースを楽しむ為のゲームマネジメントが一日のスコアとして表れます。
ゲームマネジメントでの状況判断の際に、低酸素状態だと脳は冷静な判断ができません。
これではどんなにスキルがあっても、ショットの前からミスの確率が高まってしまいます!
コースで、長距離歩いたり坂を登ったりする中で息が上がった経験はありませんか?呼吸が苦しくなると、脳は低酸素状態へ向かっています。
一度酸欠状態になった脳のリカバリーには時間がかかるので日常生活から少しずつ有酸素運動と、食事から鉄分を取り入れることをおすすめします!
日常生活での鉄分の取り方
一般成人男性の必要量は1日7.0mgと言われていて、スポーツ選手では1日15〜18mgの鉄が必要です。
月経のある女性ではさらに必要になります。
鉄欠乏性貧血の予防でもっとも大切なことは必要かつ十分な鉄分を日常の食事から摂取しておくことです!
赤血球に含まれるヘモグロビンは主に鉄とたんぱく質からできています。
食品中に含まれる鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄がありこの2つでは体内での吸収率が異なります。
1.動物性食品に含まれるヘム鉄
10〜30%の吸収率レバーや赤身肉、牛肉など
一般的な日本の食卓ではヘム鉄より非ヘム鉄の方が多くなりがちですが、ビタミンCとたんぱく質を同時に摂取することで、吸収率をUPさせることが出来ます!
鉄の取り方のポイントとして、ビタミンCは鉄の吸収率を高めてくれるサポートをしてくれるベストな組み合わせです。
また、たんぱく質は血液の材料になります!
まとめ
貧血が起こってしまうと、日常生活や強度の弱い運動でも動悸や息切れ、めまいや食欲の低下が起こってしまいます。
貧血は、スポーツ選手にとって、パフォーマンス低下の原因になるだけではなく、将来にわたって健康を害する危険があるので、普段の食事から鉄とたんぱく質、ビタミンCをうまく利用して効率よく摂取する様にしましょう!
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文:ライター 大谷奈千代