アイアンはヘッド部分が金属でできていることからついたクラブの名称です。糸巻きボールから「ガッタパルチャー・ボール」という表面が滑らかなボールに変化したころから、よく使われるようになりました。
ひと口にアイアンといっても、種類によって形状も役割もさまざまです。ここではそれぞれのクラブについて、特徴をご紹介していきましょう。
キャビティアイアンは、いわば万能選手です。ヘッドの背面部分がくりぬかれたような形状になっており、重量を周囲に配分することでヘッドを大きくしてスイートスポットを広くしています。
更にポケットキャビティと言われるさらにやさしいモデルもあります。重心をソールに寄せることで低重心化してあるため、ボールが上がりやすいという特徴もあり、ミスに強いクラブです。デメリットを強いて挙げるとすれば、ヘッドが大きいため細かな操作にはあまり適していないということでしょうか。
初心者から上級者まで誰にとっても使いやすいクラブで、この形状のクラブが一番多く発売されています。
マッスルバックは「コンベンショナル」「フラットバック」ともよばれます。玄人志向のモデルで、初心者や中級者にはあまりおすすめできません。
キャビティアイアンと違って背面がえぐれておらず、スイートスポットは小さいクラブです。重心距離も短く、使いこなすにはかなりの練習が欠かせません。ただしヘッドが小さいことから操作性が良く、「球筋をしっかりと操りたい」という人には好まれます。また、打った時の感触が軟らかく、その打感が好きという方も多いようです。
「細かなヘッドの操作もしたいけれどあまり難しい操作には自信がない」という人は、キャビティアイアンとマッスルバックの中間的特徴を持つ「セミキャビティアイアン」を選ぶと良いでしょう。
中空アイアンは、日本のクラブメーカーである「フォーティーン」の創設者・竹林隆光氏が1980年に開発したものです。
文字通りヘッドの内部が空洞になっており、ヘッドの背面にボリュームを持たせることでウッドのように上下のミスに強い造りになっています。弾道や飛距離も安定しやすいという特徴があります。
重心は低くしてあるためボールは上がりやすいものの、キャビティアイアンに比べるとやや低い弾道となりやすいクラブです。
飛距離を伸ばしてスコアをまとめたいという方におすすめです。
プレー以外の場面での中空アイアンのメリットが、お手入れが楽なこと。ヘッド部分がくり抜かれた形状のため溝に土などが入ってしまうキャビティーバックとは違ってヘッド部分がユーティリティーのような形状をしているからです。
ただ、アイアンまでがユーティリティーの形だと、ゴルフバッグの中がユーティリティーだらけに見えてしまい、ちょっと恥ずかしいと思う方もいるかもしれません。
初心者がアイアンを選ぶのなら、プロ向けのアイテムであるマッスルバックはおススメできません。キャビティアイアンと中空アイアンのうち、特徴が好みに合ったものを選べば良いでしょう。
「あくまでも使いやすいものを」と思う方には、キャビティアイアンがおすすめです。ボールがより上がりやすいのもキャビティアイアンです。ある程度ヘッドスピードがあり、弾道を安定させたいなら中空アイアンを選びましょう。
初心者にとって、道具選びは大事なゴルフの入り口です。使いやすい道具を選ぶことで、よりゴルフを楽しみましょう。
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