自然豊かな山の中に作られることの多いゴルフ場。
環境に対する意識が高まる昨今で、環境破壊ではないかと非難されることも少なくありません。
しかしじつは、ゴルフ場によって自然が守られていることをご存じでしょうか。
たとえばゴルフをプレーしたり、テレビでプロトーナメントを見ていたりすると、ふと動物を見かけることがあるはずです。
それもそのはずで、ゴルフ場で野生の動物達と出会う確率はとても高いといわれています。
実際にゴルフ場での哺乳動物の出現率を表したデータをみると、タヌキと出会う確率は80%、ウサギは58%、イノシシは48%、リスは33%と出ています。
ほかにも鹿やアナグマなどと出会う確率も低くはありません。
つまり、ゴルフ場は哺乳動物にとって住みやすい環境が十分整っているといえるのです。
哺乳動物に絞ってご紹介しましたが、ほかにも魚や虫など幅広い生物がゴルフ場に生息しています。
注目したいのは、絶滅危惧種に指定される生物までも確認されていることです。
例をあげると鳥類ならオオタカやハヤブサ、昆虫ならゲンゴロウやタガメ、魚類ならメダカやタナゴなど。
いったいなぜゴルフ場にこれだけの生物が住みついているのか、それは環境の多様性に隠されています。
ゴルフ場をイメージしていただくと、森林、草地、池、砂地などの自然が一堂に集結していることがわかります。
土から水、そして緑まで自然のバランスが見事に整っています。
そのため、さまざまな動物達が住みつくのは何ら不思議なことではないのです。
環境破壊だと非難されがちなゴルフ場ですが、意外に環境保全に貢献していることを、ひとつ知っておいてください。
ゴルフ場で発生する利用料は、基本的には運営費や維持費に回されています。
そう考えるとゴルフ場を利用する皆さんも、環境保全に貢献しているといえるのではないでしょうか。
そして事実として、環境保全に貢献しているケースもあります。
これは公益社団法人ゴルフ緑化促進会の、会員になっているゴルフ場を利用した場合です。
この団体に参加しているゴルフ場の基本料金には、緑化協力金として50円が加算されています。
集まった緑化協力金はゴルフ場だけでなく、公園や河川、住宅などの緑化事業の資金として使われています。
また東北大震災では被災者に植物のプランターが届けられました。
スポーツとしてのゴルフはもちろんですが、緑化事業に関わっている側面にも今後はぜひ注目してみてください。